傾向と対策

情報システムを取り巻く技術・手法の急激な進歩の早さは他に類を見ません。

 技術動向を把握するとともに、個々の技術・手法を評価し、開発要件に最も適合したものを選択すること、それらをもとに、システムを検討・設計し、構築から運用段階までを監督できる幅広い能力がプロジェクトマネジャーに必要とされています。

 一方で、優秀なプロジェクトマネジャーの人材不足は、各組織の課題であり、経験の浅いプロジェクトマネジャーの負担を減らし、プロジェクトに関する管理情報をタイムリーに見える形で提供する総合マネジメント環境をいかに整備するかがIT関係企業の最大の課題となっています。

よくある課題

課題1
プロジェクト管理が全く実施できていない
課題2
仕様が確定しないため計画が立てられない
課題3
発注者と受注者の間でスケジュールと成果物に対する意識格差が発生する
課題4
成果物の規模・生産性の定義が不明瞭である
課題5
開発過程の品質の定量的把握が難しい
課題6
利害関係者の要求事項や選択肢の調整が困難である

課題1 プロジェクト管理が全く実施できていない

システム開発に対してプロジェクト管理を行うためには、まずシステムの仕様を明らかにすることが重要です。仕様は確定しているのが望ましいわけですが、多くの場合プロジェクトの初期段階で仕様が確定していることはまれです。仕様が大雑把なため計画を作っても意味が無いとか、仕様が途中で変わるため工程表を作っても維持するのが大変である、などを理由にして、プロジェクト管理を実施していないケースが多くあります。

ウェッブアイからのご提案

プロジェクト管理に多大な手間と時間をかけるのは本末顛倒ですが、管理を実施しないことが工数の削減には繋がりません。プロジェクト管理を実施しないために、作業の抜け、後戻り作業、納期遅れ、予算の超過など、本来計画を立て、モニタリングしていれば防げる問題が発生しているケースが多くあります。プロジェクト管理に取組むには、まず、第一ステップとして、プロジェクトにかかわる全員の意識統一を行う必要があります。なぜプロジェクト管理が必要か、どのような効果があるのか、どのように実施するか、などについてプロジェクトマネジメント教育を実施することをお勧めします。その上で、管理のベースとなる標準的な開発作業を網羅したWBS(ワークブレイクダウンストラクチャー)などの整備を徐々に行うとともに、計画が詳細化された場合や、計画の変更があった場合にも容易に計画を見直せる、プロジェクト管理ツールを導入することを検討してください。大げさな管理システムをいきなり持ち込むのではなく、段階的なレベルアップが重要です。

 

*PM教育コースのご案内

 

課題2 仕様が確定しないため計画が立てられない

工業製品の場合には仕様が確定しない状態でものづくりに着手することはまずありませんが、情報システムの場合、納期等の関係で仕様が確定しない状態で開発作業に着手しなければならないケースが多々あります。最終的な仕様が確定しない状態では計画が作れない、作っても無駄と考えがちですが、そのような状況下においても、確定している情報と、過去の類似の開発における情報をもとに計画を作成する必要があります。

ウェッブアイからのご提案

計画を作成する場合、以下の理由から、手書きや、表計算ソフトではなく、プロジェクト管理の専用ツールを使用することが有効です。

  1. 仕様の具体化あるいは変更に伴い計画に変更があった場合には、変更前の計画を履歴として残し、どのような理由で変更があったかを記録する(これは、後日開発費用や納期に関するネゴを行う場合の裏付けとして利用できる)
  2. 工程表の書き換えの手間と時間を削減できる
  3. 過去の類似のプロジェクトの実績計画(の一部)を流用して、未確定部分の計画が作成できる
  4. 計画が次第に確定するに従って、計画作成だけではなく、各作業に必要な資源要求情報を追加することで、負荷の観点からの問題の有無も評価することができる
  5. プロジェクト終了後に実績計画を別のプロジェクトのテンプレートとして利用することで漏れのない計画が短時間に作成できる

 

*ツール(工程’s)を使用した工程表の作成

 

課題3 発注者と受注者の間でスケジュールと成果物に対する意識格差が発生する

仕様が不明確なまま開発を進めなければならない情報システム開発においては、発注側の協力が不可欠で、仕事の進め方と発注側と受注側の役割・責任分担を明確化し、両者が継続的にプロジェクト情報を共有する必要があります。多くの場合、仕様書については、内容の合意と情報の共有について注意が払われますが、プロジェクトのスケジュールと成果物については、発注側と受注側で意識に格差ができやすいという問題があります。

ウェッブアイからのご提案

この問題を解決するには、仕様書などの基本書類に関心を払うだけでなく、開発計画を具体的な工程に展開したWBSおよびそれらの実施順序を表現した開発日程表についても双方が合意し、共有することが重要です。これらのWBS及び日程計画情報の作成についてはプロジェクト管理の専用ツールを利用することがプロジェクト成功の鍵となります。

 

*プロジェクトWBSと工程表

 

課題4 成果物の規模・生産性の定義が不明瞭である

プロジェクトの成果物全体に対する注意が払われないため、プロジェクト開始時に成果物全体の規模が把握されておらず、また、スケジュールやコストの予測に必要な成果物作成の生産性に関する定義も不明瞭なままプロジェクトが開始されてしまいます。

ウェッブアイからのご提案

成果物の単位と定義を明瞭化するためには、成果物階層構造が必要です。また、ただ単に階層化するだけではなく、個々の成果物がプロジェクト全体に対して相対的にどれだけの価値があるのかを算出する機能も必要です。プロジェクトの初期段階でプロジェクト予算を立案することはもちろんのこと、実績と出来高をフェーズごとに確認し、成果物の規模変動および生産性を客観的に算出するEVM(アーンドバリューマネジメント)ツールが課題解決に有効です。

 

*出来高管理(EVMS)とPREGARE

 

課題5 開発過程の品質の定量的把握が難しい

システム開発プロジェクトでは、品質不良が工期遅延・コスト超過に大きな影響を及ぼします。また、品質の定量的把握が遅れることにより手戻り発生率を高めてしまうことも多々あります。

ウェッブアイからのご提案

上記問題を回避するためには、品質保証計画をしっかり立てることが極めて重要です。品質マネジメントとしては、業務要件、品質要件、ハード・ソフト・要員割付、品質目標値の設定、フェーズ別・特性別管理項目設定、検証計画、可視化管理などを行わなければなりません。これらを漏れなく時系列に設定していくためには、都度項目と手順を検討する方式ではなく、事前にこれらを網羅したテンプレートを用意し、組織内で共有することが重要で、それを効率よく実行するためには工程管理ツールが有効です。

 

*テンプレートから工程表を作成(PREGARE)

 

課題6 利害関係者の要求事項や選択肢の調整が困難である

システム開発プロジェクトでは、発注者、ハードウェア/ソフトウェアベンダー等の利害の反する関係者から成り立っています。同じ発注者側においても、経営者、予算管理部門、営業部門、業務部門、開発部門では視点が異なり、対象とする業務範囲、機能要求、品質要求、操作性、運用手順、納期に対する要求、開発予算などに対する見解も異なっています。

ウェッブアイからのご提案

利害関係者の意見調整を行い、その合意を維持するためには、計画・進捗・課題対策を常に共通認識とするとともに、フェーズごと、時点ごとで各種優先順位を明確化し、業務遂行の枠組みをコントロールする仕組みが必要となります。経験豊かなプロジェクトマネジャーは、これらを漏れなく実施する技能を保有していますが、経験の浅いプロジェクトマネジャーがこれらのコントロールを実施する際には、管理負担を低減するとともに、プロジェクトにおける様々な情報を必要な切り口で抽出でき、可視化して提供できるプロジェクト管理ツールが有効となります。

 

*プロジェクト管理ツール(PREGARE)によるコスト管理の例

 

全ては、お客さまの「プロジェクトの成功」のために

世界中の現場で”Good job ! ”という言葉が飛び交い、「マネジメントする喜び」が溢れる。私たちは、お客さまと共にプロジェクトマネジメントのあるべき姿を追求し続けます。

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