傾向と対策

世界規模での激しい競争、開発期間の大幅な短縮、厳しいコスト制約、環境・エネルギー問題への取組み、顧客要望の多様化と高度化、安全性・信頼性に対する高い要求・・・自動車関連産業は製造業の中でも極めてプレッシャーの高い業界です。

この厳しい環境を勝ち進むには、企業活動全般にわたって抜け・ムダ・ムラ・ムリの無い適正な計画を立案するとともに、常に最新の状況が把握できること、問題の発生を未然に予知し、状況の変化があった場合には機敏に対応して計画の組み換えができることなど企業体の中枢的役割を果たす計画管理システムの整備と高度化が必要です。

大規模な開発における計画業務では、開発や製造にかかわる関係部署・協力会社が自律的にそれぞれの組織にマッチした個別の計画を作成することと、プロジェクト全体として最適な計画にするために個々の計画の調整を行うことは背反する関係にあります。階層的な関係にある計画を含め、分散して作成された計画を迅速に統合し、全体としてバランスの取れた適正な計画として調整する能力を持つことが企業の優位性維持のポイントです。

よくある課題

課題1
更なる開発期間の短縮を迫られている
課題2
期間短縮によって、初期不良や品質の低下が発生している
課題3
複数部門間で工程計画のフォーマットが統一されていないため管理しにくい
課題4
各担当部署の作業の進み具合がわからない。突然遅れることがわかり大慌てする
課題5
開発の後戻り作業や遅れが発生した場合に、日程を再調整するのに手間が掛かる
課題6
自社内の複数部門や協力会社を含めた開発のプロジェクト管理を行えるシステムを作りたいがどこから手を付けていいかわからない
課題7
客先で仕様が頻繁に変更されるため計画の見直しと更新が大変である
課題8
元は同じ計画なのに用途に応じて複数の計画帳票を作成するのが大変である

課題1 更なる開発期間の短縮を迫られている

特に世界規模での激しい競争をしている自動車業界では、他の製造業以上にタイムツーマーケットを実現するために製品開発期間の大幅な短縮が求められています。

ウェッブアイからのご提案

開発期間の短縮は、個々の作業期間を短くする事に加え、直列に実施する必要の無い作業を並行して実施することによっても実現できます。

作業を並行に実施する場合は、どの部分の作業が並行作業全体の期間を支配しているか(=クリティカルパス)を常に確認することが重要です。

クリティカルパス以外の作業をいくら短縮しても期間短縮にはつながりません。

クリティカルパスは固定ではなく、作業の進み方に応じて動的に変化します。最新の進捗情報を反映し、その時点におけるクリティカルパスに対して期間短縮の取組みをするのが無駄のない効率的な方法です。

クリティカルパスの計算は手でやると手間が掛かるだけでなく、誤った結果になる場合もありますので工程管理ツールを利用することをお勧めします。

特に大規模な開発の場合には複数の部分計画を1つにまとめた上でクリティカルパスを見つける必要があります。統合プロジェクト管理ツールを利用することで以下の事が容易に実施できるようになります。

  1. 複数の分散した計画を一本化し、クリティカルな作業を見つけ出す。
  2. 統合した計画に対し工期短縮の案を検討し、各部の計画に案として反映する。

期間調整した計画を各部に戻す作業も手間の掛かる作業ですが、統合計画管理ツールを利用することで日程の短縮案を迅速に各部にフィードバックすることができます。

 

*工程’sのクリティカルパス表示

 

課題2 期間短縮によって、初期不良や品質の低下が発生している

品質低下の発生につながる要因のうち工程計画に関するものとしては以下が考えられます。

  1. 作業の抜けおよび対策後の後戻り作業の発生
  2. 不適切な作業順序・作業連携の設定
  3. 不十分な期間の設定(不適切な期間配分)

ウェッブアイからのご提案

上記1.の初期不良・品質低下については、まず標準的なWBS(作業項目一覧)を作成することで作業の抜けを無くします。

また実績の工程表を流用することでも、計画段階では見落としがちな細かな作業を漏らさず計画に組み込むことができます。

上記2.については、できるだけ詳細な計画を作成し、それぞれの作業間の前後関係は適切か、関連する作業間の関連は配慮されているかを確認します。

工期の短縮を図る場合でも、重要でネックとなる作業については適切な期間を確保することが重要です。工期の短縮を図る際、単に期間を切り詰めるだけではなく、作業の並行実施や作業順序の組み換えも検討すべきです。工程の順序を工夫することで期間をそれほど切り詰めなくてもすむ場合もあります。

工程管理ツールを利用することで、工程順序の変更、工程の分割などの編集が快適に行えるため、限られた時間内に複数の代替案を作成することができます。その中から実行上最も無理のない計画を選択することにより、品質の維持を図ることが可能になります。

 

*プロジェクトWBSと工程表

 

課題3 複数部門間で工程計画のフォーマットが統一されていないため管理しにくい

担当各部ではそれぞれ計画を作っているのだが、各部ごとに異なる方法で計画を作っており、形式の相違に加え計画の細かさが統一できていない。各部の計画を1つにまとめるのに時間がかかる

ウェッブアイからのご提案

まず、プロジェクト関係者全員が、計画管理に関する共通の理解と意識を持つことが重要です。このためにはPM教育などが役に立ちます。

自社内における計画粒度の設定、進捗に対する評価方法、計画を変更する際のルールなど、計画作成のための手順を設定します。その上で共通のプロジェクト管理ツールを導入することで、各部均質な計画作りが可能になります。

なお、この場合の手順は逆でも構いません。まず共通のツールを導入して運用し、その結果、どの程度の細かさであれば各部の計画作成が可能か、どの程度のインターバルであれば計画更新が負担にならないかなど、試用を通じて確認するのも無理の無い方法です。

各部において共通の計画ツールで作成した計画は統合プロジェクト管理ソフトで統合し一元管理します。この仕組みにより、各部での計画変更や進捗更新が行われた場合でも即座に各計画を一つにまとめ、最新の全体計画を得ることが可能になります。遅れによる影響の分析や、見直し計画の作成なども手間をかけずに行うことができます。

 

*PM教育コースのご案内

 

課題4 各担当部署の作業の進み具合がわからない。突然遅れることがわかり大慌てする

他の部門の計画の進捗状況が見えない理由として次の3つが考えられます。

  1. 計画が作成されていない
  2. 作成された計画が継続的に更新されていない
  3. 作成された計画および最新の進捗情報が必要な時に見ることができない

ウェッブアイからのご提案

統合計画このうち1、2については、各部が計画をきっちりと作成・更新することが基本ですが、これを実行・継続できるようにするためには、工程管理ツールを利用し計画の作成や更新を手軽に行える環境を整備することが必要です。その上で運用ルールを設定し、各部門が作成した計画を決められた周期や大きな変動のあった時点で更新するようにします。

更に、各部の最新の計画を、関連する部門がいつでも見ることができ、計画の進み具合を把握できるようにするため、計画を統合的に管理するツールを導入します。

統合プロジェクト管理ツールを利用することで、各部の進捗の把握とその影響の有無が容易に把握できるので、遅れによる問題が発生する前に、対策を講じることが可能になります。問題発生前に手を打つことで、対策コストを押さえられるだけでなく、工期への影響や、プロジェクトの混乱による品質への影響も回避することができます。

 

*PREGAREによる工程情報の共有

 

課題5 開発の後戻り作業や遅れが発生した場合に、日程を再調整するのに手間が掛かる

開発の後戻り作業や遅延が発生した場合には遅延状況を考慮して再計画を立案する必要があります。各部ごとに計画粒度、様式、データフォーマットの異なるものを1つにまとめ、調整作業にかかるだけで、更に時間が経過してしまい、対応が遅れることになります。

また、計画の調整作業においては、工程間の前後関係の確認や調整が必要になるため、大きな計画の調整を手作業で行うのは非効率であるだけでなく、計画そのものの信頼性低下につながります。

ウェッブアイからのご提案

ある時点での計画を1つにまとめ、問題による影響を分析し、変更・調整案を迅速に検討するためには、工程管理ツールの利用や作成された計画を統合管理するツールが大変役に立ちます。

これらのツールを利用することで、問題発生に対する計画変更対応能力が大きく向上するだけでなく、代替案の検討が可能になり、計画品質の向上にもつながります。

 

*PREGAREによる工程表の統合

 

課題6 自社内の複数部門や協力会社を含めた開発のプロジェクト管理を行えるシステムを作りたいがどこから手を付けていいかわからない

計画管理パッケージの調査から着手し、どれを選ぶか、というアプローチが取られることがありますが、大きな仕組みを検討する方法としてはあまりうまく行きません。

ウェッブアイからのご提案

まず、最初に現状は何が問題なのか、何を目標としてシステム化を行うのか、どのような仕組みであれば自分たちは活用することができるのかなどを検討する必要があります。

この取組み方法として有効なのが、ワークショップです。ワークショップでは関係者自らが参加し、問題の洗い出しを行い、共通の理解と認識を持ち、自らがあるべき姿を描いていく、自主的な側面を重視します。

ワークショップで得られた結果を元に、計画管理の専門コンサルタントとプロジェクトメンバーが更に仕様の詳細化や検討を行うという流れが効果的な手順です。多くの企業は社員だけによるワーキンググループによってこのような検討を進めようとしますが、時間ばかりが経過し、あまり進展を見ないのが実情で、費用を安くするつもりが無駄な社内コストが発生していることを認識していません。

その分野のエキスパートを活用する方が期間・コスト・成果いずれの側面においても有効な方法です。

まずは、計画管理を専門とする経験豊かなコンサルタントに相談することをお勧めします。

 

*ワークショップの手順例

 

課題7 客先で仕様が頻繁に変更されるため計画の見直しと更新が大変である

作業実施のコンカレント化や工期の切り詰めにより多くの企業は非常にタイトな日程枠の中で業務を進めています。このため客先の仕様が変更された場合、計画の見直しは容易ではなく、従来の紙と鉛筆や表計算ソフトによる計画作りでは十分に対応することができなくなってきています。

ウェッブアイからのご提案

休日出勤や残業検討、代替要員利用や機械設備の振り替えなど、幅広いオプションの組み合わせから対応案を検討するためには工程管理ツールを利用するべきです。

工程管理ツールを利用することで、ツールを利用しない場合に比べて計画見直し作業の負担が減少し、計画検討そのものに集中することができます。工程管理専用ツールを利用することで計画担当者の能力を最大限に引き出し、より短い時間でより質の高い更新計画の作成が可能になります。

 

*工程’sで迅速な工程表更新

 

課題8 元は同じ計画なのに用途に応じて複数の計画帳票を作成するのが大変である

多くの企業では、計画の範囲や粗さ、表示の仕方によって、同じ計画を元に似たような帳票をいくつも作成しているのが実情です。

このことはそれぞれの計画作成が大変であるだけでなく、データを更新する際に変更漏れや転記ミスが発生する可能性もあり、不具合発生や工期遅れの原因にもなりかねません。

ウェッブアイからのご提案

工程管理ツールには作業を中日程や大日程に要約して表示する機能や、表示する対象を選択する機能があります。また表示期間を指定する機能を利用すれば、大もとの計画から週間計画表、月間工程表など任意のスパンの工程表を表示・印刷することができます。

また、工程管理ツールの中には、計画情報を複数の視点で表示する機能を持ったものがあり、この機能を使うことで、開発テーマ別計画表、部署別計画表、担当者別計画表、機種別計画表など、異なる管理視点に対応した計画表を一瞬で作成することが可能です。

 

*工程’sのビュー機能で各種工程表に対応

 

全ては、お客さまの「プロジェクトの成功」のために

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