研究開発マネジメントシステムを再構築

千寿製薬様は、『マイティア』のTV CMでおなじみの、主に眼科薬品を開発・製造する製薬メーカーです。一般消費者向けから、眼科医院向けの業務医薬の開発など幅広い眼科薬品の開発・製造を行っており、眼科領域をはじめとして、生きる喜びを感じる“5感”(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を通じた独創的な医薬品の開発により、千寿製薬と関わるすべての人々が“しあわせ”になることを目指す企業です。

ご検討の背景

医薬品業界は、研究開発の成果がほぼそのまま業績に直結する研究開発の重要性が極めて高い産業です。 特に近年、グローバル化などにより新薬開発の競争が激化しており、革新的な新薬創出のために、製薬企業には、開発のさらなるスピードアップや効率化が求められています。

また、新薬開発は、一般に9~17年もの年月と 莫大な研究開発費用を要し,開発の成功確率が2万分の1という極めてリスクの高い特殊なプロジェクトであり、新薬プロジェクトを効率的に推進するために、製薬会社ではプロジェクトマネジメントを適用し、定着させることが 重要な課題になっていました。

主な課題

開発の可視化と情報共有が大きな課題でした。千寿製薬では、新薬開発プロジェクトにおいて「テーマの可視化」、「現状の把握」、「情報の共有」、「部門間の調整」等の課題を解決し、新薬開発のスピードアップと効率化の実現を希望されていましたが、現実には以下の課題が顕在化していました。

  • 工程表が統一されていない
  • 部門内・間で閲覧できるスケジュールがない
  • 予算実績のトラックが曖昧
  • スケジュールと予算が別のシステムで管理
  • ひとつのプロジェクトにかかる工数が不明確
  • 予算算定の根拠が曖昧

ウェッブアイからのご提案・実施内容概要

テーマの現状把握と問題抽出ができる共有システムの助けを得て、前向きに問題解決ができる効率的な研究開発の効率を整えることを目的として、以下の提案を行いました。

工程表の統一と複数視点の活用

工程’s Orarioで開発日程を作成することで、部門ごとにバラバラであった工程表の様式を統一しました。また、工程’s Orarioのビュー機能により同じ計画ファイルを 「(医薬品の)品目別」、「(開発)国別」、「(開発)企業別」に表示できるため、マネジメントが必要とする多角的な視点による計画情報をタイムリーかつ効率的に提供することが可能です。

コミュニケーションを促進

計画はマスタ・スケジュールと部門別スケジュールで構成され、1〜2回/月ごとに進捗入力と計画の変更を行い、トラブルや遅れの有無を確認します。進捗会議では工程’s Orarioの画面をプロジェクタで映し、具体的なスケジュールについて参加各部門が意見を述べることでコミュニケーションが図れるようになりました。

部門内/間で作業スケジュールが共有されるだけでなく、トラブル・遅れ情報も共有されるようになりました。

計画の共有

各部門で管理・保管していた工程表をPREGARE Orarioで一元管理することで、関係者はいつでも、最新の計画情報を参照し、進捗と初期計画からの遅れが確認できます。

計画とコストが連動

工程’s Orarioで作成した開発日程に連動して、PREGARE Orarioでプロジェクトごとに開発費予算(計画・実行)の作成が行えるようになりました。また実績情報を取り込むことにより、プロジェクトごとの予実管理が可能になりました。

プロジェクトの成果

見える化により部門間の連携を改善

工程’s OrarioとPREGAR Orarioにより、以下の効果がありました。

  • 見える化による部門間連携の改善
  • 計画の詳細化による見積り精度改善(見積り根拠の明確化)
  • 年度をまたぐ予算見積りの簡便化

研究開発マネジメント改革として以下の項目に取り組んでいます

  • スケジュール・マネジメント(進捗マネジメント)
  • 開発予算・開発経費実績マネジメント
  • 人件費・実績マネジメント
  • 前払い費用マネジメント

工程’s Orario + PREGARE Orario を研究開発マネジメントシステムとして活用しています。

  • 工程’s Orario上のタスクと予算を連携させることで、スケジュールと予算を連動させています。
  • 経費実績は会計システムと PREGARE Orario を連動させています。

人的資源マネジメントは今後の課題です。

ご提供したソリューション・サービス

コンサルティング

工程表作成ツール「工程's Orario」

未だに、多くの人が表計算ソフトを使用して工程計画を管理されています。工程計画はプロジェクト管理を行う以前に企業の業務を行う上で最も重要な業務であるにもかかわらず、いまだに作成手順や管理手法が属人的になってしまっているのです。

「工程's Orario」は、従来からの工程設計者の試行を妨げることなく、多角的な視点から最善の工程設計を行うことを可能にするWindowsアプリケーションです。企業内の計画情報のシステム化を促進し、プロジェクト計画のレビューや共有・再利用を可能にすることができます。

詳細はこちら

EPMシステム「PREGARE Orario」

PREGARE Orarioは、企業レベルの統合的なプロジェクト管理(エンタープライズ・プロジェクトマネジメント)を目的としたプロジェクト管理パッケージ(Webアプリケーション)です。研究開発・設計部門から、製造・生産部門、保守部門にわたる幅広い組織、部門における様々な計画の日程管理、予算・コスト・進捗管理、要員・設備の負荷管理、計画の実績・バージョン管理等にご利用頂けます。

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全ては、お客さまの「プロジェクトの成功」のために

世界中の現場で”Good job ! ”という言葉が飛び交い、「マネジメントする喜び」が溢れる。私たちは、お客さまと共にプロジェクトマネジメントのあるべき姿を追求し続けます。

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