ご検討の背景
お客様はビジュアルコンテンツ制作会社様(匿名希望)です。以下のようなお悩みを抱え、適切な会計管理システムの導入を検討されておられました。
- プロジェクト原価見積が属人化しており、各人それぞれのやり方で利益・見積設計するため、計画時点で原価の妥当性が見えない。また、中堅・若手には利益・見積設計を任せられない。
- プロジェクトがすべて終わって「締めて」みないと、プロジェクトでどれだけコストが発生し、どれだけ利益が出ているかどうかが分からない。
- 途中で仕様追加・変更が発生したときに、変更によるコストインパクトが見えないため、適正な追加費用を請求できない。
- プロジェクト管理・財務会計・業績評価がそれぞれ別システムになっていたため、経理の決算処理や、人事の業績評価処理に膨大な時間と工数がかかっている。
ウェッブアイからのご提案・実施内容概要
お使いのシステムでの問題点についてお打合せを重ねた結果、企画制作プロジェクトにおけるPJ予算管理・コスト管理・販売管理・PJ原価管理・購買管理および業績管理をプロジェクト管理会計システム「HYPER PREGARE」を利用して統合的に実現する為、以下のようなご提案をいたしました。また、より、ご要望に沿えるよう、カスタマイズも行いました。
- 各プロジェクトの利益設計段階から利用可能、営業が作成する見積書は利益設計を元に作成、受注承認段階では、関連する見積書、利益設計書をマルチウィンドウで確認可能にする。
- 受注後の進捗管理、経費精算、購買業務もすべてHYPER PREGAREにて実現。特に経費関係では、営業と制作が妥当性をクロスチェックするユニークな機能を搭載。
- プロジェクトの最中でも複数の再見積もりを実施する機能を搭載。
- プロジェクト検収後は、請求書の自動発行、支払いの消し込み処理も実施。
- 財務会計とのインターフェースは、すべての仕分け処理をHYPER PREGAREで実施し、財務会計側の負荷を軽減。
- 管理会計情報を利用して、個々人の業績評価までをも実施。
- 関連グループ会社もすべて同一システムで管理し、管理会計システム上で、簡易な月次連結を実行することが可能とする。
- 工程's Orarioとのインターフェースも完備し、個々のプロジェクト計画は複合プロジェクトの工程表イメージで、確認、修正することができるようになっている。
プロジェクトの成果
工程's OrarioとHyper PREGAREの導入により、以下の成果がありました。
- 利益・見積設計がシステム化されたことにより、標準原価マスターにもとづき誰でも同じ基準・粒度でプロジェクト原価見積ができ、計画時点での採算が見えるようになった。
- ベテランPMの見積積算ノウハウがナレッジとして蓄積され、中堅・若手PMの見積精度が向上して、プロジェクト採算が向上するとともに、権限委譲による「若返り」が進んだ。
- 仕様変更・追加によるコストインパクトのシミュレーションがタイムリーに実施でき、適正な追加費用請求ができるようになった。
- 財務会計システムとデータ連携することにより、決算処理が省力化・短縮化され、また人間系に起因するミスが激減した。
- カスタマイズにより、業績評価データをシステムに自動計算させたことにより、業績評価処理が省力化・短縮化され、また人間系に起因するミスが激減した。さらに個人業績をオープンにすることで、良い意味で競争原理が働き、活性化された。
ご提供したソリューション・サービス
Hyper PREGARE(カスタマイズ)
コンサルティング
工程管理ツール「工程's Orario」
未だに、多くの人が表計算ソフトを使用して工程計画を管理されています。工程計画はプロジェクト管理を行う以前に企業の業務を行う上で最も重要な業務であるにもかかわらず、いまだに作成手順や管理手法が属人的になってしまっているのです。
「工程's Orario」は、従来からの工程設計者の試行を妨げることなく、多角的な視点から最善の工程設計を行うことを可能にするWindowsアプリケーションです。企業内の計画情報のシステム化を促進し、プロジェクト計画のレビューや共有・再利用を可能にすることができます。