2008年度 冬季ユーザー会 開催報告

2008年12月3日(水)、ホテルモントレ銀座(東京都中央区)において、下記の通り、2008年 冬季ユーザー会を開催致しました。

当日のプログラム

◆ 第1部:プロジェクトマネジメント講演会 (13:00~17:50)

1. 開会挨拶
 ウェッブアイユーザー会 会長
 大成ロテック株式会社 
  常勤監査役        木内 里美 様

2. 基調講演 (13:10~14:50)
 『経営のオプティマイゼーション』
   株式会社三技協
    代表取締役社長    仙石 通泰 様

○休憩(14:50~15:00)

3. ユーザー事例発表 (15:00~17:20)
 『プロジェクト管理ソフトの導入&定着活動について』
   日産車体株式会社 車体技術部 車体技術グループ
               佐藤 利美 様

 『再処理工場における生産計画の高度化』
   日本原燃株式会社 再処理工場 運転部 燃料管理課
               佐々木 忍 様

○休憩(16:40~16:50)

 『動態管理がしたい!』
   株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス
    ウェッブアイ ユーザー会副会長
               堀内 政信 様

4. 新製品 次世代工程管理システム「エリシオン」のご紹介 (17:20~17:50)
  株式会社ウェッブアイ
   代表取締役社長     森川 勇治

◆ 第2部:懇親会 (18:00~20:00)

開催レポート

第一部は、ユーザー会会長 木内 様(大成ロテック株式会社 常勤監査役)の開会挨拶でスタートし、初めに株式会社三技協 代表取締役社長 仙石様より「経営のオプティマイゼーション」についてご講演頂きました。

大成ロテック株式会社 木内 様

大成ロテック株式会社 木内 様

ここでは、「部分最適」と「全体最適」についての概説および企業経営における全体最適化を実現の重要性についてのお話をうかがうことができました。
まず、最適化=Optimization(オプティマイゼーション)を実現する3つの要素、「Cyber Manual(サイバーマニュアル)」、「PBT(Performance Break Through)」,「インセンティブ」が果たす役割について解説されました。
そして、「PBT」手法により現状業務を分析・再設計して、知識の移転、共有、蓄積を実現する「Cyber Manual」に情報を蓄積する流れについては、実際にデモンストレーションを交えながら詳しく説明されました。
さらに、「インセンティブ」により社員のモチベーションを向上させ、現状を正しく認識できるようにし、目指すべき方向を見えるようにすることの大切さについてもお話されました。
また「Cyber Manual」にある各種の情報と工程’s Orarioの連携について紹介され、この機能の強化が今後の課題であることを指摘されました。
最後に、『経営の最適化は、「見える化」=「情報の共有化」の徹底から、実現される』ことを述べられてご講演を締めくくられました。
約1時間40分という長時間のご講演にもかかわらず、仙石様ご出演のインタビュー映像や、「Cyber Manual」およびビジネスインタラクティブな機能を備えたホワイトボード「ACTIVBOARD」を駆使した多彩なプレゼンテーションで、出席者の皆様は終始熱心に聞き入っていらっしゃいました。

株式会社三技協 仙石 様

株式会社三技協 仙石 様

ユーザー事例発表では、2件の事例紹介が行われました。
まず、日産車体株式会社 車体技術部 車体技術グループ 佐藤 様より「プロジェクト管理ソフトの導入&定着活動」と題して、新車の開発日程管理に対するPREGARE Orario、工程’s Orarioの導入事例をご発表頂きました。
会社概要の後、「日程と費用の見える化」に取り組まれた背景とプロジェクト管理ソフト導入の経緯、社内での定着利用を促進するための基本ルール作り、操作教育、Excelからの移行対策などの取組みについて詳しい報告がありました。
本発表は、導入から現在に至る詳細なステップの紹介、Excelから工程’s Orarioへの移行率についての時系列グラフや各種の具体的な数値データが提示されるなど、プロジェクト管理ソフトの導入を検討されているユーザーや、その定着に取り組まれているユーザーにとっては大変参考になる内容でした。

日産車体株式会社 佐藤 様

日産車体株式会社 佐藤 様

続いて、日本原燃株式会社 再処理工場 運転部 燃料管理課 佐々木 様より、自動スケジューリングシステムを中核とした生産管理プロトタイプシステムの開発事例として「再処理工場における生産計画の高度化」についてご発表頂きました。
会社概要の後、再処理工場の業務内容についてアニメーションを効果的に利用したプレゼンテーションがあり、再処理工場における生産管理とはどのようなものか、その課題点、システム化の狙いなどについての解説がありました。
生産管理システムの主要な画面を引用しつつ、計画業務の流れが概説され、これまで手作業で実施していた制約事項が多く、複雑で手間の掛かる計画作成業務が、スケジューラ開発により自動で行えるようになり、工程’s Orarioの導入により微妙な調整が可能になったことが報告されました。
最後に、対象が専門性の高い特殊な業務であったことによる開発過程の苦労話、今後の社内全体への展開構想などについてご報告がありました。

日本原燃株式会社 佐々木 様

日本原燃株式会社 佐々木 様

事例発表に続いて、ウェッブアイ ユーザー会副会長 堀内 様(株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス)より、工程計画において、よくある問題について「動態管理がしたい!」というタイトルでご発表頂きました。
プロジェクト管理が期待通りにうまくいかないのは何故かという点について、計画と現実とのギャップ、ヒューマンファクタから見た原因分析、計画粒度と管理サイクルの関連など、ご自身の長年のプロジェクトマネジメント体験を元に様々な視点で解説されました。
これらの原因分析の後に、どのように問題を解決されたか、問題解決後の現場がどのように活性化されたかについて触れられ、工程計画が果たす役割が重要であることを改めて強調されました。

株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 堀内 様

株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 堀内 様

 

第一部の最後として、株式会社ウェッブアイ 代表取締役社長 森川 勇治 より、工程’s Orarioの後継製品であるエリシオンについて、コンセプトならびに想定される利用シーンをご紹介しました。
また、既存製品にはないエリシオンの特長を開発中のプログラムの先行デモンストレーションによりお見せしました。
さらに、今後、エリシオンの開発を加速するために開発パートナーに名乗りを上げるユーザー企業があれば歓迎する旨の発言もありました。

株式会社ウェッブアイ 森川

株式会社ウェッブアイ 森川

引き続き、別会場に移動し、第二部の懇親会のスタートとなりました。
こちらも第一部と同様、多くの会員様にご参加頂き、終始和やかな雰囲気で歓談、懇親、情報交換が行われました。
そして、最後には日本原燃株式会社 再処理工場 運転部 燃料管理課 課長 内藤 博文 様より出席者を代表して締めのご挨拶を頂き、盛況のうちに閉会となりました。

懇親会の様子懇親会の様子

懇親会の様子

懇親会の様子

懇親会の様子

 

【アンケートより: 参加された会員様の声】

ユーザー会の内容について

  • 基調講演の内容を自社にも適用することを検討したい。
  • 基調講演を聞き、トップが明確なビジョンを持つことがいかに重要であるかがわかった。自社の幹部にも聞かせたい。
  • どの事例発表も具体的で、わかりやすく参考になった。
  • ユーザー事例は非常に参考になるので、ユーザー会会員以外にも公開してはどうか。
  • 事例と製品だけでなく、プロジェクトマネジメント手法の適用についても取り上げてほしい。
  • ユーザー会は年2回開催にしてほしい。
  • ユーザー会の参加費用を安くして、もっと多くのユーザーの参加を図るべき。
  • ユーザー企業の訪問会も企画して欲しい。
  • 新製品「エリシオン」に期待している。

ユーザー会事務局より

今回、ご講演・ご発表頂きました皆様ならびにご出席頂いた会員の皆様、またご協賛を頂きました企業様、誠にありがとうございました。あらためて心より御礼申し上げます。
事務局では、ユーザー会を、計画管理に関する知識の向上・会員様相互/会員様とウェッブアイの情報交換・親睦の場、会員様がウェッブアイの製品・サービスに対するご要望を直接伝え、改善につなげられる場、として発展・継続させて行きたいと考えております。
そのために、更なるユーザー会会員の拡大を目指し、会員の皆様にとって価値ある企画をご提供できるよう努めて参りますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。

株式会社ウェッブアイ ユーザー会事務局(担当:山本)
Eメール:user-kai@webi.co.jp TEL 03-3570-2391