vol.46:[クリティカルパス]について知りたい

Q:[クリティカルパス]について知りたい

▶ Vol.45 では、工程’s で日程計算をする際にクリティカルパスを算出する事をお伝えしました。
  今回は、このクリティカルパスについてご紹介していきます!

それではさっそく、ご紹介します!

A:工程’s での[クリティカルパス]の意味と検出方法。

一般的には、プロジェクト全体の遅延に影響を及ぼす作業工程の事を言います。
プロジェクト内の各工程を、前の作業が終わらないと次の作業に移れないと言う依存関係で結んだときに、
最長の経路となるような関係にある作業経路(=その作業の終了日が、計画全体の終了日へ影響を及ぼす)の事です。

◆ クリティカルパスの表示方法

各作業の余裕時間(トータルフロート)を算出し、トータルフロートが特定の値(初期設定は 0 日)しか持たない作業経路を
クリティカルパスとして検出し、表示します。

1. メニューバーから[日程計算]を選択し、[条件設定]をクリックします。
2. [日程計算 条件]ダイアログで、[クリティカルパスを表示する]をチェックします。

 

◆ トータルフロートとは

ある作業が他の作業の日程に影響を及ぼす可能性はあるものの、プロジェクト全体の終了日に影響を与えずに
遅らせることのできる時間のことです。
余裕時間(トータルフロート)の計算は、フォワードパス計算により求めた最早日(ES、EF)と、バックワードパス
計算により求めた最遅日(LS、LF)の差から算出します。
★前号参照

◆ トータルフロートの算出方法(2 パターン)

工程’s でトータルフロートを計算する際は、2 パターンの算出方法から選択します。
◇ パスごとの終了日を基準にする方法
◇ 最も長いパスの終了日を基準にする方法

◇ パスごとの終了日を基準にする方法

工程全体の中のリンクで結ばれた一連の作業それぞれの終了日を基準として、余裕時間(トータルフロート)を計算します。

◇ 最も長いパスの終了日を基準にする方法

工程全体の中のリンクで結ばれた一連の作業のうち、最も長いものの終了日を基準として余裕時間(トータルフロート)を計算します。

工程全体 or 作業ごとクリティカルパスを状況に応じて切り替えて、日程管理の精度を上げましょう!!

[Tips]

◇ トータルフロートの範囲は指定する事が出来ます

初期設定では、クリティカルパスは余裕時間ゼロの作業経路を検出します。
しかし、余裕時間が1日しかない作業でも重要な管理対象として把握しておきたい場合があるかも知れません。
工程’s では、トータルフロートの範囲を指定することによりクリティカルパスの判定基準を変更できます。